日本人が海外移住ノマド生活をやめた理由〜ギブアップ

彼らはなぜ足を洗ったのでしょうか?
もっとも多いパターンは、生活が成り立たないという厳しい現実にぶつかった
というもの。特別なスキルがあるわけでもなく、ネットを使ってライティングや
ホームページ作成、為替や物価の差を利用しての並行輸入や買い付けをして
みたところで、そこで得た収入がどれほどになるかといえば、
日本で新卒新入社員が受け取るだろう初任給を上回ることは非常に困難。
そうなるともちろん、生活する場所は日本よりも物価が安い地域となります。

収入が少ないから物価の安い地域で暮らし、そこから生活が上
向いていくことがなく、どちらかというと下向き。いつも次の収入が気になる、
生活レベルは下がる一方、そんな状況が続くのでは、
海外移住に対して持っていた夢がガラガラと音を立てて崩れてしまっても無理はありません。

これなら、日本に帰って再就職するか、フリーターでもしたほうがマシだ、
となるわけです。そんな彼らの多くは、自分の(本来の)意思に反して
戻らざるを得なかった日本の社会の中で、自分はもっと夢のある生活を
送るはずだったと現実逃避したり、過去の移住体験を美化して語ったりするなど、
なかなか現実社会に馴染めない傾向もあるようです。

しかも移住先でどんなに成功して経済的な余裕がある場合でも
日本人にとっての現実的な便利さや快適さは
最終的に日本社会に軍配があがってしまいます。

美味しいものがいつでも簡単に食べられ、欲しいものが手に届くところにあります。
もちろん言葉の問題や医療や治安への不安なども日本にいれば感じることがありません。

こうして、ちょっぴりリッチなノマドたちは、世界各地のオイシイポイントを
つまみ食いするのなら、ノマドとして海外生活をしなくても、
日本在住のまま旅行で訪れれば十分だと気づいてしまうわけです。