イランがアメリカの無人偵察機を撃墜したことで東京商品取引所では原油価格が上昇しました。中東産の原油の供給に影響がでるのではないかという懸念が高まり3週間ぶりに1キロリットル4万円台をつけました。

21日の東京商品取引所では原油の先物に買い注文が出て、取り引きの中心となることし11月ものの価格は一時、20日の終値より1200円以上値上がりしました。

その後は売り注文も出て終値は20日より740円、1.8%値上がりして1キロリットル当たり4万30円でした。

先月末以来3週間ぶりに4万円台をつけました。

これはイランがアメリカの無人偵察機を撃墜したことで両国の緊張が高まり、中東産の原油の供給が減るのではないかと懸念が強まったためです。

20日のニューヨーク市場でも国際的な原油取り引きの指標の1つであるWTIの先物価格が5%を超える大幅な値上がりになっていました。

市場関係者は「世界的な原油の供給や備蓄は安定していて、今のところ直接的な影響は大きくない。一方、アメリカのトランプ大統領が一時、イランへの報復攻撃を承認したという報道があったため、両国の対立がさらに激化しないか投資家に懸念が広がっている」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190621/k10011963291000.html