中小型液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)は15日、国内を中心として、9月末までに千人規模で早期希望退職者を募集すると発表した。主力の米アップルへの納入減が響き、同日発表した2019年3月期連結決算は純損益が1094億円の赤字と、5年連続の赤字になった。固定費を削減して業績の立て直しを目指す。

 決算は、資産価値の引き下げで752億円の特別損失を計上。スマートフォン向け液晶パネルを製造する白山工場(石川県白山市)の稼働率低下を見込んだ747億円に加え、茂原工場(千葉県茂原市)についても5億円の損失が生じた。

 希望退職の詳細は4〜6月期中に示した上で募集する。中国と台湾の企業連合傘下に入ることが決まり、人員削減のための費用を確保するめどが立った。

 東入来信博会長(70)が健康上の理由で退任することも発表した。東入来氏は業績悪化に伴い17年に会長に就いたが、病気療養のため、今年3月末からは月崎義幸社長(59)が会長業務を代行していた。
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