ソフトバンクグループ(SBG)が9日15時に2019年3月期連結決算を発表する。株式市場の注目点は3つだ。SBGは16時から都内で孫正義会長兼社長が会見を開く。日経電子版では会見をライブ中継するとともに、会見の発言も随時発進し決算を深掘りする。

■「純利益日本一」も

最初の焦点は19年3月期の連結純利益が日本一だったかどうか。SBGは投資ファンドがけん引し18年4〜12月期9カ月間の純利益が約1兆5000億円に達しており、8日発表のトヨタ自動車の前期通期実績(1兆8828億円)に迫る。SBGがトヨタ越えを果たせば、7年ぶりに日本企業の利益額首位が入れ替わる。

■どうなる米携帯事業の合併

SBG傘下の米携帯通信4位スプリントと、同3位TモバイルUSの合併計画の先行きに不透明感が出ている。寡占による競争停滞の恐れから米当局が合併承認に難色を示しているとされ、2社は4月末としていた経営統合手続きの完了期限を7月29日に延期したばかりだ。次世代通信規格「5G」の本格始動を前に合併による競争力強化が喫緊の課題となるなか、交渉の行方に関する孫正義会長兼社長の発言に注目が集まる。

■今後の投資戦略の動向は

人工知能(AI)など革新的な技術を持つ企業への投資戦略も焦点だ。運用総額1000億ドル(約11兆円)のビジョン・ファンドは約80社に約800億ドルを投じたもよう。2号ファンドの立ち上げなど今後の投資戦略についての発言にも注目が集まりそうだ。

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2019/5/9 14:02
日本経済新聞
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