東芝は11日、米国での液化天然ガス(LNG)事業を売却する予定だった中国の民間ガス大手、ENNグループから契約解除を求められたと発表した。米国や中国当局の審査手続きが遅れていることが理由という。経営のリスクだったLNG事業の売却がさらに遅れるようだと、東芝の再建は一段と不透明感が増すことになる。

東芝によると、ENNが10日夜に契約解除を通知してきたという。ENNは29日に開く臨時株主総会で、LNG事業の買収中止を決めるという。ただ契約の解除にはENNからの書面による通知が必要で、11日時点では東芝に届いていない。通知が届いた場合、東芝は契約を解除する条件を満たしているかを精査し、対応を検討するとしている。

2019/4/11 20:35
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43641040R10C19A4000000/