2019.3.11
みずほが業績予想「9割減」の衝撃、正念場の裏に興銀の影
https://diamond.jp/articles/-/196415
 損失の内訳を見ると、大半を占めるのが次期勘定系システムを含むソフトウェア関連の減損処理だ。
目下、みずほFGは銀行の中枢機能をつかさどる基幹システムの移行に着手しているが、今回、社内の会計基準を見直し、
4000億円台半ばとされるシステム投資額にかかる減価償却の大半を「前倒しで処理する」(坂井辰史・みずほFG社長)という。
その結果、システム関連で約4600億円の損失が発生することとなった。
 とりわけ次期システムを巡っては、従来は20年3月期から数年にわたって800億円規模の費用計上を行うはずだった。
そのため社内では、「いずれ償却負担が首を締める」(みずほ中堅幹部)と不安視されていた。
だが、今回この”足かせ“をほぼ一気に吐き出すことになり、坂井社長は「(損失の)一括処理がベストの選択だと確信している」
と前向きな姿勢を見せる。
 とはいえ、これから稼働する次期システムについて現段階で減損処理せざるを得ないという事情に加え、
本来ならば、「佐藤康博前社長の時代に処理すべきだった」(関係者)はずの事柄でもあり、新社長発足後に巨額損失を計上する
というのは、長らくみずほが抱える脆弱さを象徴しているかにも見える。