大掃除の季節である12月は、掃除器具にニーズが集まる。日経クロストレンドがヤフーの協力を得てECモール「Yahoo!ショッピング」の2018年12月の購買データをランキング化した結果、ロボット掃除機「ルンバ」が前月比301倍、マキタのコードレス掃除機は同111倍と驚異的な売れ行きだったことが分かった。

 前月比で注文数が急増した商品のランキング(下表)を見ると、アイロボットのロボット掃除機「ルンバ」の中位機「ルンバ890」が2位に入った。伸び率は301倍に達している。
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 ルンバは18年10月にルンバ890(直販価格・税別6万9880円)の後継機に当たる「e5」を、従来モデルから約2万円値下げした4万9880円(税別)で発売した。新機種の発売によって、旧機種のルンバ890の販売価格も5万円弱にまで下がったため、手ごろになったようだ。ヤフーによると「Yahoo!ショッピングは(還元率が高く)かなりのポイントがつくので、ルンバなど高額商品が売れる傾向にある」という。

 9位にはマキタのコードレス掃除機が入った(前月比111倍)。電動工具メーカーのマキタが開発した充電式のスティック掃除機で、本体の軽さやバッテリー性能、コストパフォーマンスに定評がある。検索頻度から人気度を探れる「Googleトレンド」で「マキタの掃除機」の人気度を見ると、近年は右肩上がりの状況だ。

ネットでの評判も高い。好評の声がTwitterに多数投稿されており、12月だけでも「マキタの掃除機届いたよ!めっちゃ軽ッッッ!!!うわーー楽チンだあああああああ!!」「マキタの掃除機軽いし結構吸いとってくれた」「軽いので、毎日きちんと掃除機をかけるようになった」などのツイートが確認できる。「Yahoo!リアルタイム検索」で「マキタの掃除機」を検索すると、「欲しい」「気になる」といった声を含め、12月は1日当たり20件前後もつぶやかれている状況だ。

 マキタはもともと電動工具メーカーで、工具を使うことの多い男性には、認知が高い。Twitterでは男性による言及も多く、掃除機を分解して「マキタの掃除機のモーターってDCブラシなのね」とモーターの設計に言及したり、バッテリー性能を語ったりするなど、掃除機そのものだけでなく、内蔵されたパーツについてつぶやく人がいるのも、同社ならではの傾向だろう。
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