「Apple Watch」は、健康関連のアプリケーションですぐさま大きな話題となったが、これからは命を救う可能性のある研究に利用される。

 製薬大手のJohnson & Johnsonは米国時間1月17日、同社のアプリケーションがApple Watchの不規則な心拍を通知する機能と内蔵の心電図(EKG)機能を使って、心房細動をより迅速に診断できるかどうかを調査する研究を開始したと発表した。

不整脈の一種である心房細動は、米国のみでも毎年75万人が入院する原因となり、およそ13万人の死亡につながっているという。

 Johnson & Johnson傘下のJanssen Pharmaceuticals主導による今回の研究は、「プラグマティックにランダムに選ばれた」65歳以上のグループにおける、初期段階での心房細動の発見と診断に対するApple Watchの効果を調べるというもの。米国のみで行われ、2019年中に開始予定だ。

 「この研究プログラムから得られる洞察に基づいて、当社は今後より早期に、その他の病状をより早く発見するための手段を開発できるようになり、重大な生理的症状を示すことも可能になるかもしれない」と、Johnson & Johnsonの最高科学責任者(CSO)であるPaul Stoffels氏はリリースで述べた。

 Appleの最高業務責任者(COO)Jeff Williams氏は、心臓の健康状態についてユーザーにより多くの情報を与えてくれるApple Watchの機能を強調した。

 「このような情報によって、ユーザーは正しい治療を選べる。あるいは、予防を目指して健康的な習慣を身につける一助になるなら、さらに喜ばしい」(Williams氏)
https://japan.cnet.com/article/35131525/