KDDIは4日、アパレル企業のインターネット通販をサポートする米国のスタートアップ企業、マッド・ストリート・デンに出資したと発表した。同社はワンピースなど洋服の画像をもとに、モデルが着ているような合成写真を自動でつくるサービスなどを手がける。衣料品をネットで販売しやすくするノウハウを取りこみ、KDDIのネット通販サイトとの連携も検討する。

コーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)の「オープンイノベーションファンド」を通じて出資した。マッド・ストリート・デンは2013年設立。出資額は非公開で、比率は過半に満たない。

 同社のサービスを使えば、アパレル企業は商品の写真を登録するだけでモデルが着たような画像をページに載せられる。人工知能(AI)による画像認識で衣服のカテゴリーなどのタグ付けも自動でできる。

 利用者にとっては商品の情報が増え、アパレル企業にとっても、効率よく商品をネット通販のサイトに掲載できるメリットがある。米国では百貨店最大手のメーシーズにも採用されているという。

 KDDIはネット通販サイト「Wowma!(ワウマ)」を運営している。衣料品はサイズや色味がネットでわかりにくいため、現在はネット通販の比率が高くないが、AIなどの活用でこうした課題が解決されつつあり、KDDIは成長余地が大きいとみている。今回はCVCによる出資だが、将来的には事業面での連携も視野に入れる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34965810U8A900C1X30000/