→中国株は10年で8回目の弱気相場に入っている
→「中国株式市場の問題は市場があまりにも若いということ」

個人投資家による取引が全体の85%を占めると推計される中国株式市場で、日々トレーディングしている投資家の間に怒りが渦巻いている。オンライン上に広がるブラックジョークを知れば、その憤りが理解できるかもしれない。

  夫が妻に示すことのできる永遠に続く愛の最も誠実な誓いとは、株取引での損失を全て取り戻してすぐに離婚すると約束すること−。今10代の野心的な若者が2035年に行うこととは、上海総合指数が2000となった時点で買い注文を出すこと−。こんなやり取りがネット上で散見される。
  
  上海総合指数の23日終値は2859.54。それより3割ほど安い2000という水準は、10年前とほぼ同じだ。

  5月半ばの「母の日」前後にはこんなジョークがあった。 

母に連れられて幼稚園に行った時、上海総合指数は2000を少し上回る水準だった。母が高校に送り出してくれた時も2000ちょっとで、母が卒業式に出席してくれた時も2000ちょっとだった。母が永遠の若さを保ち、決して年を取らないことを願う。上海総合指数のように。

  ここ10年で8回目となる弱気相場入りした中国本土株にあきらめ気味の個人投資家もいる。売買代金が約4年ぶりの低水準となっていることには、自嘲のみならず悲観も見て取れる。中国の与信環境引き締めや貿易を巡る米中対立激化に対する懸念から、中国株は1月からほぼ2兆ドル(約223兆円)の価値を失った。

  中国南部の雲南省昆明でフリーランスの映画脚本家として働くリ・ウェイさんは投資していた全ての株式を1月に売却。「中国では株式はそれほど効率的な投資ではない。中国株式市場の問題は市場があまりにも若いということだ。落ち着きのない10代の若者みたいだ」と述べた。
  


  中国株式市場のトレーディングは投機的傾向が強い。1営業日平均の売買代金は15年に過去最大の2兆4000億元(約39兆円)を記録。だがブルームバームの集計データによると、今年4−6月には4000億元と、14年7−9月以来の低水準に落ち込んだ。
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原題:China’s Day Traders Resort to Black Humor as Stocks Languish (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-07-24/ubs-wealth-management-sees-outflows-as-investment-bank-outshines

Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-07-24/PCCUV96S972A01