【シリコンバレー=佐藤浩実】米特殊ガラス大手のコーニングは18日、従来品に比べ耐久性を2倍にしたスマートフォン用のカバーガラスを開発したと発表した。1メートルの高さから15回落としても割れないという。今年後半に各社が発売するスマホから採用が始まる見通し。スマホ市場の成熟で使用期間が延びる傾向にあるため、耐久性を高めることで需要に応える。

 新製品は化学薬品処理で表面の強度を高めた「ゴリラガラス」。スマホに搭載した状態で1メートルの高さからアスファルトの地面に落とした場合に、平均で15回までは割れずに済むという。2016年発売の従来品と比べて2倍の耐久性だ。コーニングによれば、スマホの利用者はポケットから取り出す時などに平均で年7回スマホを落下させている。

 18日にシリコンバレーで記者会見したジョン・ベイン副社長は「多くの競合製品は1回落としただけで壊れるが、我々には(iPhoneが発売された)07年からの蓄積がある」と話した。コーニングのガラスはアップルの「iPhone」やサムスン電子の「ギャラクシー」など、累計で60億台のスマホやタブレット端末に採用されている。
2018/7/19 6:46
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33136830Z10C18A7000000/