NTTの澤田純社長は4日までに、産経新聞の取材に応じ、中古品も含めた携帯電話の販売と回線契約をインターネット上で完結できるよう検討する考えを明らかにした。海外では大手携帯電話事業者が中古品のネット販売を行っており、「本人確認やトラブル対応をうまくクリアできるならそうすべきだ」と話した。

 澤田社長は中古端末流通の促進に向け、自社回線以外で端末を使えなくする「SIMロック」の解除までの期間短縮も「あり得る」と述べた。SIMロックは現在、原則として購入後100日間解除できないが、公正取引委員会は中古端末流通の妨げになるなどとして、独占禁止法上の問題となる可能性を指摘している。

 また澤田社長は「キャッシュバックをつけてまで端末を売る商売はおかしい。中古市場にも賛成だ」と、料金の値下げや独自の端末などのサービス競争で差別化を図る考えを示した。

 平成32年度の実用化を目指す第5世代(5G)移動通信方式の実用化については、来年度に設備投資などを確実に進めるとした上で「顔認証などの映像を識別するビジネスが、(5Gの特徴の)大容量伝送に効果的だ」とパートナー企業との活用に注力するとした。
2018.7.4 22:03
https://www.sankeibiz.jp/business/news/180704/bsj1807042203002-n1.htm