ビール大手4社の5月のビール系飲料の販売量が12日まとまった。2017年6月の酒類の安売り規制強化を前に、昨年5月は駆け込み需要があったため、今年は反動で市場全体が低迷。4社全てが対前年で販売が減少した。

https://www.nikkei.com/content/pic/20180612/96958A9F889DE1E3E4E6E4E1EAE2E3E0E2E4E0E2E3EA8A839AE2E2E2-DSXMZO3164636012062018XQH001-PB1-1.jpg
昨年5月の駆け込み需要の反動が出た

 最も落ち込み幅が小さかったのはキリンビール。ビール系の販売量は前年同月比で4%減だった。ビールが9%、発泡酒が20%減ったが、第三のビールが14%伸びて補った。「本麒麟」など新商品の販売が好調なことに加え、流通大手のプライベートブランド(PB)品の製造受託も寄与した。

 アサヒビールのビール系全体は前年同月に比べて21%減だった。ビールは20%減、発泡酒は17%減、第三は23%減だった。3月の業務用商品の値上げも「若干影響している」という。

 サントリービールはビール系全体で販売量は10%減だった。ビールは11%、第三は10%減った。「昨年5月の駆け込み需要は市場のビール系販売全体の1割程度相当ある。駆け込み需要を除いた実勢は5%程度のマイナスだった」とみている。サッポロビールも全体で15%減だった。ビールの販売が7%減、第三が24%減だった。

2018/6/12 12:29
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31646380S8A610C1XQH000/