ソニーは28日、ミラーレス一眼カメラの電子ビューファインダーやヘッドマウントディスプレー(HMD)に使う有機ELマイクロディスプレーを開発したと発表した。従来商品に比べ解像度を6割高めつつ、駆動回路の工夫で消費電力を同等に抑えた。市場拡大が見込めるミラーレス向けなどでの採用を促し、11月に量産出荷を始める。

0.5型の有機ELディスプレー「ECX339A」のサンプル出荷を始めた。サンプル価格は税別5万円。微細化技術を使い、画素ピッチを6.3マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルに縮め、解像度を高めた。トランジスタやカラーフィルターの配置の工夫で、画質の低下を抑えた。

 素早く動く被写体を正確に捉える駆動方式も採用し、従来比2倍の1秒間に240コマ処理できるようにしている。ミラーレスカメラではシャッターチャンスを逃さず撮影でき、HMDでもずれの改善で「VR酔い」などを軽減できるという。
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