メルカリ創業者・山田進太郎さん
スマートフォン(スマホ)で不用品を売り買いできる「メルカリ」。産声をあげて5年で、アプリのダウンロード数が世界で1億、そして日々100万点が出品される巨大フリーマーケット(フリマ)に成長した。

「周囲に自分より優秀な人を」メルカリ・山田進太郎さん
 そんなサービスを着想したのは、世界放浪の後だった。

以前に創業した会社を売り払い、数十億円の富を得ていた。ファーストクラスでも豪華客船でも行けたのに、リュックを背負い、安宿を泊まり歩いた。2012年の9カ月間に27カ国。インドの駅頭で体験した物売りの攻勢や、カンボジアで乗ったバイクタクシーの運転手の威勢のよさに、新興国の人々の、豊かさへの渇望を感じとった。

20代では気づけないことが、ITビジネスで豊富な経験を積んだ35歳なら、推察することができた。新興国の彼らはいずれスマホを手にするだろう。だが先進国のような使い捨て文化を追えば資源がもたない、と。

帰国後の13年1月、早稲田大…
こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
2018年4月15日18時27分
https://www.asahi.com/articles/ASL3W5K25L3WULFA01Y.html