【シリコンバレー=中西豊紀】グーグル系の自動運転システム開発会社ウェイモは9日、自動運転トラックの実用試験をジョージア州で始めると発表した。自動運転トラックはライドシェア最大手の米ウーバーテクノロジーズも開発を進めている。複雑な市街地の運転と違って走行ルートが限られる長距離物流は自動運転に適しているとされ競争が過熱している。

来週から米アトランタにあるグーグルのデータセンター向け物流でトラックを走らせる。車には専用の自動運転システムを積むものの、まずは経験豊富な運転手が同乗して問題があれば人による運転に切り替える。

ウェイモは乗用車ですでに延べ500万マイル(約800万キロメートル)の公道試験を実施済みで大量の走行データを蓄積している。同社は同日の声明で「10年近い乗用車での走行経験がトラックへの自動運転技術の応用を可能にした」とコメントした。

自動運転トラックの開発に取り組むのはウェイモにとどまらない。ウーバーもこのほど米アリゾナ州で走行試験を始めたことを明らかにした。フロリダ州のスタースキー・ロボティクスなどスタートアップ企業による参入も始まっている。
2018/3/10 5:51
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27967840Q8A310C1000000/