日銀が20日に発表した2017年7─9月期の資金循環統計によると、家計が保有する金融資産残高は9月末時点で前年比4.7%増の1845兆円となり、過去最高を更新した。株高・円安を受けて株式などの時価評価額が上昇したほか、投資信託や保険に資金が流入している。企業が保有する現金・預金も259兆円で過去最高となった。

家計の金融資産が過去最高を更新するのは2四半期連続。保有の過半を占める現金・預金が943兆円と同2.8%増加したことに加え、前年と比較した株高・円安で保有資産の時価評価額が上昇したことも残高を押し上げた。

株式は同22.1%増の198兆円と2007年6月末以来の高水準。取引自体は売り越しとなったが、株価上昇による時価評価の上昇が大きく寄与した。投信は同16.3%増の104兆円、保険・年金・定型保証は同1.2%増の521兆円といずれも過去最高となった。投信や保険には新規資金も流入している。
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