楽天証券が12月25日、株式の売買手数料を最低50円まで引き下げる。株価が上昇して投資家を呼び込みやすい環境にあるうちに、勝負に出たようだ。

 楽天の新手数料50円が適用されるのは売買代金5万円まで。1回1銘柄を注文すれば、ジャスダック株や上場投資信託(ETF)を中心に約600銘柄の取引が可能だ。売買代金10万円だと手数料は90円と、三菱UFJ系のカブドットコム証券に並び、投資初心者の使いやすさを重視した価格設定になっている。

 ただ、最も活発に取引される売買代金5万円から50万円(対象は約3000銘柄)では、りそな銀行系のむさし証券のネット取引「トレジャーネット」に軍配が上がる。1回の注文で50万円の売買代金なら楽天250円、むさし175円と差があり、「業界最安値」の壁は厚い。

 ところで、山一証券が自主廃業を決めてから24日で丸20年を迎えた。当時は100万円以下の売買手数料率は1・15%で横並びだった。50万円の株式を買うと、5750円もかかった。
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