バンカーが誰でもロボットを恐れる必要があるとは限らない。

デジタル化推進プロセスの一環として、6000人を削減する必要があると先月発表したスウェーデンのノルデア銀行は、誰が最も厳しい影響を受けるかについて見通しを示唆している。

北欧最大銀行であるノルデア銀のエバン・マクレオード最高デジタル責任者(CDO)は、ウェルスマネジメント(富裕層向け資産運用)のほか、モーゲージや数々の投資銀行サービスの選択といった事柄について、顧客は生身の人間から助言を得ることを期待するはずだと指摘。逆にクレジットカードをなくした場合や交換が必要なケースでは、人との接触を期待しないだろう。

マクレオード氏はヘルシンキでのインタビューで、「一部の取引は簡単に自動化可能だが、投資銀行業界を中心とする多くの取引は、人との接触をベースとしており、生身の人間を必要とする」と語った。

ノルデア銀は6000人の削減が銀行全体で均等に行われるとの見通しを先月示し、カスペル・フォン・コスクル最高経営責任者(CEO)は10年後に金融業界で働く行員の数が、現在の半分程度になるという恐ろしい予測を明らかにした。

マクレオード氏によれば、クレジットカード交換よりも高度な仕事の多くも自動化される可能性があり、投資銀行でもサポート業務の多くが将来的に自動化されると予想される。マシンラーニング(機械学習)と人工知能(AI)が「それらの投資銀行バンカーの指先に瞬時に洞察に満ちた情報をもたらすだろう」と同氏は述べた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-11-27/P026N76KLVR501