公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2日発表した2017年7〜9月期の運用実績は4兆4517億円の黒字だった。黒字は5四半期連続。国内外の株式相場が回復したことが追い風となった。

 9月末時点の運用資産は156兆8177億円と6月末時点の運用資産(149兆1987億円)から拡大し、過去最高となった。7〜9月期の運用利回りはプラス2.97%だった。

 株式が収益(市場運用分)の押し上げに寄与した。国内株が1兆7959億円、外国株は2兆349億円の黒字だった。国内債は、748億円の黒字を確保した。外国債も5399億円の黒字だった。

 9月末の資産構成は、国内株は24.35%と6月末からほぼ変わらなかった。外国株は24.03%、外国債14.02%とそれぞれ08年度以降で過去最高を記録。逆に国内債は28.50%で最低だった。短期資産は9.10%と比較可能な2014年10〜12月期以降で最高となった。

【GPIFの資産構成】

17年9月末 6月末 3月末

国内株式 24.35% 24.41% 23.28%

外国株式 24.03% 23.91% 23.12%

国内債券 28.50% 30.48% 31.68%

外国債券 14.02% 13.53% 13.03%

短期資産 9.10% 7.67% 8.89%

〔日経QUICKニュース(NQN)〕
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL02HSY_S7A101C1000000/