家電量販大手ノジマ傘下のニフティは1日、情報サイト「デイリーポータルZ」とイベント型飲食店の事業を譲渡すると発表した。東急グループでケーブルテレビ事業者を手掛けるイッツ・コミュニケーションズ(イッツコム)が新たな運営会社となる。ニフティはネット接続や格安スマートフォン(スマホ)販売などに注力する。

 1日付で譲渡した後もサービス名や事業内容は継続する。「デイリーポータルZ」は2002年に開始した読みものサイト。「納豆を1万回かき混ぜてみた」「空中浮遊写真を撮る方法」など日常生活の面白い話やアイデアを掲載する。「愉快な気分になるが役に立たない」を掲げ、サブカルチャー愛好家の間で根強い人気があるという。

 閲覧者は20〜30代を中心に月間約120万人。ページビューは1500万件ほどで、広告収入を主な収益源とする。近年は「顔が大きくなる箱」や「地味な仮装限定ハロウィーン」など読者参加型のイベント企画を増やしている。

 企業とのコラボや特定のテーマでイベントを開催する飲食店「東京カルチャーカルチャー」(東京・渋谷)もイッツコムに譲渡する。渋谷駅周辺の再開発をすすめる東急グループ傘下に入り、事業拡大を目指す。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22983020R01C17A1000000/