ヤフーは16日、インターネット通販と実店舗の合同キャンペーンを17日から約1カ月、実施すると発表した。「いい買い物の日」と題し、同社やソフトバンク、ファミリーマート、共通ポイント「Tポイント」の加盟店など94社が参加する。ネット通販でポイントの付与率が高まるほか、店頭でも各社がキャンペーンを展開する。

 いい買い物の日は今回で3回目。参加企業は初回の5社、前回の39社から増えた。16日に会見したヤフーの川辺健太郎副社長執行役員は「『リアルだから』『ネットだから』と分断せず、シームレスに展開したい」と語った。

 目玉企画は総額3億円の賞品が当たる日替わりのくじ。Tポイントや牛丼店「吉野家」の牛丼並盛り1年分などをそろえる。参加企業は独自の販促活動に取り組む。例えば、ヤフーは通販サイト「ヤフーショッピング」でポイントが通常の11倍になるキャンペーンを11月11日に実施する。

 いい買い物の日は中心となる11月11日の「11=いい」をもじって生まれた。同日は中国で電子商取引(EC)最大手のアリババ集団などが「独身の日セール」と銘打った大規模なネットセールを開催する。「(中国の独身の日より)規模は劣るかもしれないが、伸び率で上回りたい。パートナー企業との連携は日本のほうが幅広い」(ヤフーの川辺氏)

 一方、日本では運送会社の人手不足が問題になっている。ヤフーショッピングでは通常、「5のつく日」にネット通販のキャンペーンを実施しており、「加盟店舗もノウハウを持っている」(川辺氏)。11月のイベントでも混乱はないとの見方を示した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22296490W7A011C1X1F000/