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[ニューヨーク 8日 ロイター] - 8日のニューヨーク外為市場では、序盤は軟調に始まったドルが、過去最高となった6月の米求人件数を受けて堅調に転じ、主要6通貨に対してここ1週間余りで最高の水準に上昇した。

主要6通貨に対するドル指数.DXYは一時、93.876に上昇し、終盤は0.21%高の93.632。ユーロ/ドルEUR=は0.39%安の1.1747ドルで推移している。

だがドルは、トランプ米大統領の北朝鮮を巡る発言を受けて円に対しては下落した。ドル/円JPY=は0.35%安の110.34円となった。大統領は、北朝鮮が米国をこれ以上脅かせば「炎と猛威」に直面することになると警告した。

米労働省が8日発表した6月の求人労働移動調査(JOLTS)によると、求人件数は前月比46万1000件増の約616万3000件となり、統計を開始した2000年12月以降で最高を記録。労働市場の力強さがあらためて示された。

コモンウエルス・フォーリン・イクスチェンジのチーフ市場アナリスト、オマー・エシナー氏は「JOLTS統計は米労働市場の引き締まった状況を示す最新の指標となり、ドルの支援要因になった」と述べた。

前週末4日に発表された強めの米雇用統計を受けて米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを続ける根拠が強まったとの見方が広がり、ドルの追い風となっていた。ただ、週明けの7日にはセントルイス地区連銀のブラード総裁とミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁のハト派的な発言によりドルが軟調となる場面もあった。

一方、ポンドはユーロに対して10カ月ぶりの安値に下落。7月の英消費支出が3カ月連続で減少したことを受け、英国経済の先行きを巡って弱気な見方が広がった。