日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)交渉で、EUが牛肉の市場開放を求め、日本が関税の引き下げや、一定の輸入数量まで低関税を適用する輸入枠の新設を検討していることが分かった。

 日本は欧州産牛肉の輸入量が少ないことから、国内への影響は限定的とみている。食肉分野でEUの要求を受け入れる代わりに、EUが関税の撤廃を求めるチーズを巡る交渉で譲歩を引き出したい考えだ。

 日本の牛肉輸入は米国と豪州、ニュージーランドの3か国で全体の輸入額の9割以上を占め、欧州産はほとんど流通していない。一方、EUは2015年に生乳の生産調整を廃止したことから乳牛の頭数が増え、域内で乳牛の食肉用輸出を求める声が高まっている。
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20170623-OYT1T50013.html