夕刊フジ 2016年12月28日
鈴木棟一の風雲永田町 5518
「移民の受け入れ、徐々に」 木村義雄氏「5年で100万人」

 移民の受け入れが徐々に進んでいる。各業種で人手不足が深刻化し、経済団体からの要望も強まっている。
自民党の「労働力確保に関する特命委員会」の委員長で、参院議員の木村義雄氏が26日、語った。
         (中略)
 外国人の問題点は。
 「いわゆる単純労働者は入れない、と50年前に閣議決定している。高度人材、これは大学院修了とか、
コンピューターのプログラマーだが、あとは全部ダメだった。そこで各省と単純労働者の定義を外すことにした」
 どうなったか。
 「政府から『単純労働者という定義はない。外国人労働者を排除するために使った便宜的な言葉だった。以後、
使わない』との判断を得た。画期的な変化だ」
 具体的に、どう受け入れを進めるのか。
 「これまでの受け入れは中小企業の協同組合が多く、これをブローカーが取り巻いていた。改善して受け入れ
団体を決める。大企業と派遣会社。入ってくるときは滞在5年で更新あり。その間に本国との往来を自由とする。
家族を呼び寄せてもよい」
 農業分野では。
 「秋田県大潟村など、農業特区に季節労働者を認める。農繁期と農閑期があるからだ。日本の農閑期には、
例えばオーストラリアで働ける」
 今後の見通しは。
 「外国人労働者は、いま約90万人。これから労働力として受け入れる。5年間で約100万人を増やして倍増とする。
倍になっても大丈夫な仕組みをつくる」