【ロンドン仙石恭】安倍晋三首相は28日午後(日本時間同夜)、英国のメイ首相とロンドンで会談した。安倍首相は、英国の欧州連合(EU)離脱後も欧州の結束を維持し、日系企業への悪影響を最低限に抑える配慮をメイ首相に要請。緊張が続く北朝鮮の核・ミサイル問題についても意見交換したとみられる。両首脳の会談は昨年9月のニューヨーク以来2回目。

 日本は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)から米国が離脱したことを懸念し、EUとの経済連携協定(EPA)の合意を急いでいる。安倍首相は会談で自由貿易の重要性を相互に確認し、英国に対しても早期合意に向けた協力を求める考えだ。

 両首脳は通訳だけを同席させた会談の後、両政府高官を加え、昼食を交えて再び会談した。

 安倍首相は会談で、英国を戦略的なパートナーとして重視する姿勢を強調。5月にイタリアで開かれる主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)に向けた協力についても一致する見通しだ。東シナ・南シナ海での中国の海洋進出を念頭に、国際法に基づく航行の自由の必要性や、英軍と自衛隊による共同訓練の推進も確認するとみられる。

毎日新聞 4/28(金) 22:33配信
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