三菱ケミカルHDグループ傘下の日本ポリプロは26日、汎用樹脂であるポリプロピレンのプラントを五井工場(千葉県市原市)に新設すると発表した。投資額は約90億円。2019年10月に稼働を始め、生産能力は年15万トンを計画する。同社は既存設備を停止して能力削減を進めているが、効率が高い新設備に置き換えて競争力を確保する。

 日本ポリプロは三菱ケミカル子会社の日本ポリケムと、チッソグループのJNC石油化学との共同出資会社。プラントはJNC石油化学の工場内に新設し、自動車部品などに使うポリプロピレンを生産する。投資額は約90億円。既存の設備の一部を用いることで投資額を抑えるという。

 新設備はガスを用いる設備で、近く停止する五井工場の設備より効率が良い。ポリプロピレンなどの汎用樹脂は国内需要の減少が続き、今後はアジアからの輸入品の流入も見込まれる。日本ポリプロは生産体制を再構築して、収益力を高める考えだ。

2017/4/26 21:20
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ26HT0_W7A420C1000000/