https://news.google.com/articles/CBMiKWh0dHBzOi8vd3d3LmNubi5jby5qcC93b3JsZC8zNTE1NTIyOS5odG1s0gEvaHR0cHM6Ly93d3cuY25uLmNvLmpwL2FtcC9hcnRpY2xlLzM1MTU1MjI5Lmh0bWw?hl=ja&;gl=JP&ceid=JP%3Aja
レバノン通貨70%急落、全土で抗議デモ激化
2020.06.12 Fri posted at 16:30 JST

レバノン・ベイルート(CNN) レバノンで通貨の急落が続く中、首都ベイルートなど
複数の大都市で11日、反政府デモが激化した。

首都ベイルートでは、デモ隊が軍の部隊に対して石を投げつけたり、首相府前の防護柵を
よじ登ろうとしたりした。経済を急激に悪化させた責任は政治エリートにあるとして、抗
議の声を上げている。

首都の北部と南部では、デモ隊がタイヤを燃やして湾岸の幹線道路を封鎖した。イスラム
教シーア派組織ヒズボラが拠点とする首都南部の地域など、めったにデモが起こらない地
域でも抗議デモが展開された。
北部の都市トリポリでは、デモ隊が軍を狙って石を投げたり、市の中央銀行のオフィスに
火炎瓶を投げつけたりした。南部のサイダやナバティフでも抗議デモが勃発した。

レバノンの通貨はここ数日で急落しており、10月以来、約70%下落した。必需品を輸
出に頼る同国の通貨急落はパニック状態を引き起こし、この数カ月の間に食料品価格は急
騰、大量解雇や事業閉鎖が相次いでいる。世銀の予想では、2020年のレバノンの貧困
率はほぼ50%に達する見通し。
レバノンのハッサン・ディアブ首相率いる政権は、発足からまだ100日ほどしかたって
いない。デモ参加者は、政府が経済対策を怠っていると非難する。
レバノンでは昨年10月、腐敗に対する抗議デモが全土に広がって、当時のハリリ首相が
辞任に追い込まれた。その後も生活状態の急激な悪化や腐敗の蔓延に抗議するデモが各地
で続いていた。