リビア、8日から停戦提案 暫定政権は攻勢、実現不透明
2020年06月06日22時48分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020060600440&;g=int

 【カイロ時事】国家が分裂し内戦状態のリビア情勢で、隣国エジプトのシシ大統領は6日、8日からの停戦を提案した。
エジプトが支援する軍事組織「リビア国民軍(LNA)」のハフタル司令官は提案を受け入れる意向を表明。だが、LNAと
対立し、トルコの軍事支援を受けて攻勢を強める暫定政権が応じるかは見通せない。

 一方、AFP通信によると、暫定政権側は6日、中部の要衝シルト奪還に向けた攻撃を開始した。暫定政権は首都トリポリ
攻略を目指したLNAとの激しい攻防の末、4日にトリポリ全域の掌握を宣言したばかり。軍事的優勢を生かし、LNAが占拠
する油田地帯などの制圧を急いでいるもようだ。
 リビアでは暫定政権が主にトルコやカタール、LNAはエジプトやロシアなどの支援を受け、各国が介入を強める代理
戦争の様相を呈している。エジプトの提案は、リビアからの外国人戦闘員の撤退なども求めているが、実効性は不透明だ。