https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58434040U0A420C2000000/
NY州住民の7人に1人が新型コロナ感染か 抗体検査で
2020/4/24 3:49 (2020/4/24 4:24更新)

【ニューヨーク=清水石珠実】米東部ニューヨーク州で住民の7人に1人が新型コロナウイ
ルスに感染している可能性があることが判明した。23日に会見した同州のクオモ知事に
よると、州内40カ所で無作為抽出した3000人を対象に実施した新型コロナの抗体検査の
結果、13.9%が抗体を持っていることがわかった。感染者が多いニューヨーク市では抗体
がある人の比率が21.2%と2割を超えた。

クオモ知事の説明では、抗体検査では、感染を経てウイルスへの免疫ができている人を
確認できる。州人口をもとに単純試算すると、これまでに約270万人が新型コロナに感染
した計算になる。この場合、死亡率は推定0.5%と低くなる。ただ、州の死亡者集計(約1
万5500人)には自宅で亡くなった人などは含められておらず、実際の割合はより高い可
能性がある。

今回の抗体検査はスーパーの買い物客など外出している18歳以上の住民が対象となった。
ニューヨーク市や同市近郊では軒並み抗体を持つ人の比率が1割を超えた一方で、州の他
の地域は4%以下だった。クオモ知事は外出制限の緩和処置などを地域ごとに検討する必
要性を示唆した。