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トランプ氏、長短金利逆転「ばかげている」 FRB批判
2019/8/15 6:07

【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は14日、景気後退の前兆とされる長短金利の
逆転が起きたことに関して「ばかげている」とツイッターに投稿した。米中貿易戦争によ
る世界経済の減速懸念が金融市場で広がるなか、利上げを進めてきた米連邦準備理事会
(FRB)のパウエル議長を「無知」と批判し、FRBの金融政策に矛先を向けた。

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トランプ氏は自ら仕掛けた貿易戦争に関して「我々は中国に勝っている。中国から企業や
雇用が逃げ出している」と自賛した。「中国が問題ではない。問題はFRBだ」と指摘し、
米経済の減速懸念が高まっているのは自身の通商政策ではなく、FRBの金融政策が原因だ
と主張した。

さらに「他の国は無知のパウエル(議長)とFRBに『ありがとう』と言っている」と皮肉
を込めながら非難した。米国が世界で率先して金融引き締めを進めた過去を改めてやり玉
に挙げた。

トランプ氏はFRBが7月末に利下げした後も「1%超の追加利下げ」を求めてパウエル氏に
圧力を強めている。米大統領選に向けて景気や株式市場の低迷が自身の責任とみなされな
いよう、FRB批判を繰り返して予防線を張っている。