「毎朝、知人の誰かが亡くなったと知らされる」。

英BBC放送は連日、インドの惨状を伝える。最近の1週間平均では1日約34万人の感染が判明し、約2600人が死亡。病院のベッドが埋まり、入院できない大勢が路上で酸素吸入を受けている。

大規模イベントの影響に加え、インド株の感染力の強さが関係した可能性がある。世界保健機関(WHO)は4月下旬、インド株を「VOI(注目すべき変異株)」に指定した。警戒対象としては、英国株が指定されている「VOC(懸念すべき変異株)」の一段階下の扱いだ。

日本でも同時期、国立感染症研究所がインド株を「VOI」に指定。感染研によると、国内でインド株は空港検疫で20人、都内では80代女性1人から見つかった。