いじめを肯定する側の主張によく弱肉強食というのがある
つまり、弱いいじめっ子が悪い、という主張だ

いじめはすべての生物が持っている行動で、いじめられっ子が弱いからそのターゲットにされる
だからいじめにおいていじめられっ子が悪い、という主張

しかし、いじめをしない人間のほうが圧倒的多数であるから、この主張は間違いである
人格の偏った一部の人間が積極的にいじめをするのであって、多くの人間はそういった人格の偏りを持っていない
その証拠に、多くの人間はいじめをした経験がない

そして、弱いいじめられっ子が悪いというのも前提が間違っている
学校というのは社会であり、社会は他害的な行動を禁じている
これも場合分けがあるが、いじめられっ子が反撃しないのはそういった社会的倫理観が働くからである
無抵抗な人間というのは、反撃する勇気を持っていないかあるいは反撃することに抵抗を感じているかのどちらかである
そして、倫理観の強い人間ほど反撃には抵抗心を持つ

これは非社会的な生物と社会的な生物が出会った時に現れる、すれ違いである
暴力を肯定する人間はよくこのことを捉え間違える
つまり、「相手は反撃しない=根性なし=弱い奴が悪い」というロジックが働くわけだ
これは、暴力を働く側の倫理観が低いためそういった思考になる