2018-09-03 05:12
 「もったいない」という言葉があるように、日本にはものを大切にする良い習慣がある。しかし、それと一見矛盾した習慣として、外食時に食べ残しを持ち帰らないという傾向があるという。

 外食で余った料理を持ち帰る習慣のある中国から見ると、食べ物を粗末にしている感じがするようだが、中国メディアの今日頭条は30日、「日本のレストランはなぜ食べ残しを持ち帰らせてくれないのか」と題する記事を掲載した。単にもったいないという言葉では片付けられない理由があるようだ。

 記事はまず、中国ではメンツのために外食でテーブルに乗り切らないほど料理を注文するのが一般的だが、それは人をもてなす時の習慣であると紹介。店で注文するときは、1皿か2皿残るくらいの量がちょうど良いという。
余った料理は持ち帰るのが一般的で、中国では店員に言えば何でも素早く上手にまとめてくれ、「ビールまでビニール袋に入れて持ち帰らせてくれる」と日本との違いを強調した。

 ではなぜ日本では余った料理を持ち帰ることはしないのか。記事によると2つの理由が考えられるという。まず、日本では「注文したものは食べきるという概念」があるからだという。その場で食べきれる量を注文するのが普通であり、レストラン側としても客が食べきれない量は提供しないので、あまり残らないと指摘した。

 もう1つの理由には「食の安全」に対する心配があると指摘している。万が一持ち帰った料理で食中毒が起きてしまった場合、店の評判に傷が付き、場合によっては責任問題にも発展しかねない。
日本のレストランの食の安全意識は非常に高く、客からの信頼も厚い。中国では衛生感覚が違うので外食して腹を壊すのは普通にあることだが、もとから店と客の信頼関係がないために何かあっても客の自己責任という意識なのだろう。

 このように比較してみると、「お持ち帰りしないのは食の無駄」とは一概には言えない現状が見えてくる。もとから食べられるだけを注文し、残さなければそれが一番合理的といえるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

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