善光寺=長野市=の本堂(国宝)などに白色のバツ印などの落書きが多数見つかった事件で、
落書きの場所が100カ所以上にのぼることが、わかった。
寺の関係者によると、防犯カメラには、
落書きされた場所の付近で、不審な動きをする女性の姿が映っているという。

長野県警長野中央署は文化財保護法違反などの疑いもあるとみて調べている。

同様の落書きは善光寺のほか、寺に通じる中央通りに並ぶ店舗などでも確認されている。

善光寺事務局などによると、8日午後1時ごろ、本堂にいた職員が、
参拝客の女性から、落書きを撮影したスマートフォンの画像を見せられて、被害が発覚した。

落書きは、いずれも白色のマーカーペンのようなもので書かれたバツ印などで、
国宝の本堂、国指定重要文化財の三門や経蔵など
善光寺の関連施設だけで、100カ所以上で確認されたという。

善光寺の若麻績信昭(わかおみしんしょう)寺務総長(61)は取材に対し、
「信仰に対する冒瀆(ぼうとく)であり、悲しいし、憤りを感じる」と語った。
今後は警備員や職員による境内の巡回を強化するなどの対応をとるという。

3連休最終日の9日、善光寺の境内は多数の参拝者でにぎわっていた。
落書きのバツ印を携帯電話で撮影する参拝客もいた。

横浜市から訪れた会社経営の男性(66)は
「許せない。何か意図があるのか、ふざけているのだろうか」。
福岡県中間市から来た女性(44)は「罰当たりだなと思う」と話した。

写真:善光寺の仁王門の柱などに書かれたバツ印の落書き
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20171009001906_comm.jpg
写真:善光寺の三門の柱に書かれたバツ印
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20171009000029_comm.jpg

以下ソース:朝日新聞 2017年10月9日20時01分
http://www.asahi.com/articles/ASKB95Q0KKB9UOOB001.html