若者の低身長化の原因とはなんでしょうか?

栄養不足・運動不足・睡眠不足など考えられる原因はありますが、国立成育医療研究センターの見解によれば、「低出生体重児」の増加であると言われています。

「低出生体重児」とは、出生時2500g以下で生まれた子を指します。

1950年から2017年7にかけて、2500g以下の低出生体重児の構成比がどのように推移しているかを表したグラフが以下です(男子のみ)。

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確かに、1980年代と比べると、2005年以降は倍近い8-9%台を推移していて、しかもその値が最近12年継続している点が特徴です。これは女子も同様です。

とはいえ、全体に占める構成比は1割にも満たないではないか、というご意見もあるかと思いますが、低出生体重児ではない、2.5-3.0kgの子まで含めると、1975年の27%から2017年43%まで1.6倍に増えています。
明らかに、出生児の体重は減ってきていることがわかります。

出生体重が低いと成人身長が低くなりやすいことは海外でも多く報告されていて、相関があります。
事実、低出生体重児がもっとも少ない1975年生まれの現在44歳の平均身長の方が、10代より高いわけですから。このまま低出生体重児が増えるのであれば、当然成人の身長も低くなっていくことでしょう。

また、前述した国立成育医療研究センターによれば、身長が低いほうが高血圧、冠動脈疾患、脳血管障害を起こすリスクが上がり、平均寿命も短くなりやすいそうです。
人種や国に関わらず。こうした状況が続くと、人生100年時代なんてやってこないかもしれませんよ。

https://comemo.nikkei.com/n/n41f7e39b07fd