●TBSテレビが2016年10月9日(日)18時30分から21時54分まで放送した
『オール芸人お笑い謝肉祭‛16秋』に関してBPO委員からは次のような意見が出ました。

・私の感覚がマヒしてしまっているのか、またバカやっていると思ってしまう。
正直嫌な気にはならなかったが、さまざまな基準に対する判断が難しくなってきているのを感じた。

・テレビを家族で見ることが多い日曜日の夜の時間帯に放送するのに適した内容とは思えない。
こんな形でしか笑いが取れないのだろうか。お笑い芸人の世界のヒエラルキーを垣間見るようで、
しらけてしまう視聴者も多かったのではないか。

・青少年委員会では「放送の公共性」や「表現上の配慮」について繰り返し発言してきているが、
全く響いていないことに落胆した。全裸の男性芸人や女性芸人の際どい場面に
カメラが繰り返しズームインするなど確信犯的に追っていた。
現場にいたスタッフはなぜ止めなかったのか、そしてそれがなぜ放送されるに至ったのか知りたい。

・「大声厳禁 サイレント風呂」で男性が男性の股間を触っていたが、男性同士だから許されるという
意識があったのだろうか。LGBTの観点からも問題を指摘したい。

・ハプニングでズボンが脱げるのは、笑いの取れるギリギリの演出として考えられるが、
皆が見ている中で階段を全裸で滑り落ちるのは故意にやっているもので、
さまざまな問題をはらんでいる。お笑いになると放送倫理や社会的な約束事のセンサーが働かなくなってしまうのだろうか。

・お笑いの新しいジャンルとして革新的なチャレンジなら応援したいが、
今回の演出はそうは受け取れなかった。一つ間違えると「低俗」と言われても仕方がない。