「フォロワーは、みんな当たり前に月に数万〜数十万単位で課金しています。
通常の金銭感覚ではどう考えてもおかしい。
でも、それが日常化して、何も疑問に思わなくなりました。
やがて課金なら迷いなく1万円出せるのに、家電や服などのモノにはお金を出せなくなりました。だって、50
連くらい回せるからです。
すべてが課金優先で課金換算してしまう。
もはや、課金することが人生の喜びといっても過言ではなかったのかもしれません。

Twitterに『単発で引けた!大勝利!』『〇万でも出ない……止まるんじゃねぇぞ……』『課金は家賃ま
でにしとけよ』などと投稿するのも楽しくて、やめられませんでした」

しかし、Aさんは次第にガチャで引いたキャラの育成が疎かになってきた。
ゲームプレイよりも、ガチャを引くこと自体に重きが置かれるようになってしまったのだ。
こうなるともう末期症状だ。そんなAさんを救ったのは、皮肉にもこのゲームを紹介した友人の言葉だった。

「『ゲームよりガチャが好きだよね。疲れない? その生活?』と釘を刺され、ハッとしました。

確かにガチャは、私にとって一種のお祭りで、それを楽しむためにゲームがあったように思います。でも、それ
がいつの間にか、精神的にも経済的にも大きな負担になっていた。今思えば、気づかないふりをしていただけで
、“課金疲れ”だったんですね。結局、友人にアカウントを譲渡することに。これだけ費やしたのだからもった
いないとも思いましたが、気持ちがスッと楽になりました」