>>539
何故なら読者は背景を見て「あのキャラはこんな街に住んでるんだ」と知る事が出来るし
部屋に飾られたポスターを見て「このキャラはこのアイドルが好きなんだ」って知る事が出来るだろう?
机の上にブラックコーヒーが置いてあれば「へえ、ブラックコーヒーが好きなんだ」って事を知る事が出来るわけだ。
背景というのは単なる飾りではなく、単に世界観を高めるだけのものでもなく
キャラがどのような趣味を持ってるのかとか、どんな生活を送ってるのかを教えてくれる大切な情報なんだよ。
その情報によってキャラはより活きたものになるわけだよね。
だから、そこをアシスタントに頼るとなると、アシスタントに半分キャラを作ってもらってるようなものなんだ。

そして背景描写は物語のクオリティにも影響を与える。
夕陽をバックに愛を告白するのと、背景なしの空白をバックに愛を告白するのとでは、雰囲気や盛り上がりに天と地の差が生まれるだろう?
ジャングルをバックに恐竜に追われるのと、背景なしの空白をバックに恐竜に追われるのとでは、臨場感や迫力に天と地の差が生まれるはずだ。
だから背景を描く事はイコール物語を作る事でもあるし、背景描写をアシスタントに任せるなら、それは物語の半分をアシスタントが担ってる事になる。
僕は世界観・キャラクター・物語を全部、自分で作ったと胸を張って言いたい。
だから、背景描写を他人に任せる事はしたくないんだ。

Q. アシスタントに頼ってる人は二流?

そうは言わない。
でも、チームで漫画を作ってる人達だなと思う。
例えば僕がアシスタントを使わないとして、誰かがアシスタントを5人使っていたとしたら、まあ1VS6の勝負だよね。
でも卑怯ではない、漫画を作ってるのが個人か組織かの違いってだけの話だし、個人でやるか組織でやるかなんてのは自由だしね。
ミュージシャンにもソロとバンドがあるけど、別にバンドが卑怯とはならない。
僕はソロであり、他の多くがバンドってだけの話なんだ。
幸い、僕はどのバンドよりもソロのマイケル・ジャクソンが好きだから、マイケルのように輝きたいと思ってるよ。