社の見てるとさ
会社の仕事か何かで二人で街に出てようやく用事が終わった帰り、
街角で穴場的ゲーセン見つけて目を輝かせてる社先輩の目を見て新入社員の俺は
「時間あるしちょっとゲームしてきます?」と冗談っぽく言って そしたら社は「えっ! いいの!?」とか言って子供みたいな笑顔で聞き返してくる
今更冗談とも言えず一緒にゲーセンに入っていって、社が音ゲープレイしてるのを後ろから見る
普段は頼りになる先輩、仕事ができるマジメなオトナの社先輩がそのときばかりは新しいオモチャをもらった
小学生みたいで、そのギャップに俺は、心臓の鼓動がちょっぴり早くなるのを感じる
そういえば、しばらくゲームなんてやってなかったな……
俺は1曲終わった社の横にたって、「俺も一緒に、いいですか?」と100円投入。その後、二人で時間を忘れてゲーセンをエンジョイする
そしてしばらくしてから社が「おっと、もうこんな時間か。そろそろ帰らないと」と言い出して俺は「門限でもあるんですか?」と茶化す
社はそれに対して「あぁ、嫁が怒ると怖くてね」と答える
俺はそれを聞いて、一瞬、体が冷えるのを感じる
「あれ? 言ってなかったっけ? あっ、そうか。指輪汚れると嫌だからいつもしまってるんだった。ハハハ」と笑顔で言う社の顔を見て
俺は自分でも分かるくらい作り物の笑顔で「へ〜 そうなんですね〜」と返すって妄想してる