「お゛か゛ひ゜ほ゜〜!お゛か゛ひ゜ほ゜〜!ア゛ト゛ピ〜カ゛イ゛カ゛イ゛だで〜!」
昼下がりの集合住宅に奇声が響き渡る。
「順ちゃん、大丈夫…?」
母はもう何度目かもわからない、内心発することに億劫となった気遣いの言葉を、実の息子に遠慮がちに呟いた。
「あ゛〜体が痒いだで〜!Youtuberのお仕事ができないだで〜!」
宿舎の一室、リビングの真ん中でウジ虫のように転がりながら息子は己の不調を、ひいては働かない理由を訴え続けた。
(ごめんな、健康に産んであげられんとごめんな…)
母は一人涙した。