「チッイッイッイッイッズバァガァセットッオッオッオッオッオッオッオッwwwドリンクワスプライトッwwwwエルサイズデオナシャッアッアッアッアッアッアッ!!!!!!!!wwwwwww」
一瞬の静寂に包まれた後、店内にはざわめきが走る。
「やだ何あのオッサン・・・恥ずかしくないのかしら」
「うるせぇなあの老害ジジイ・・・」
「店員さんかわいそうにねー・・・」
いい気分だ。オレの威厳で愚民どもがおののいている。
店員が少しどもってから再び声をあげた。
「・・・チーズバーガーセット、ドリンクはスプライトのLサイズでよろしかったですね?」
は?は??は???それでいいっつっただろ。なんで聞き返す必要があるんだ???
とりあえずオレは上級国民様、ここで大人気なく責めたてでもしたらマスゴミ共に風評被害を浴びせられることだろう。冷静に、冷静に・・・
「・・・ウン」
「かしこまりました。少々お待ちください」
それでいい。それでいいんだ。どうして最初からそれをやらないんだ?これだから無能は困るな。
そしてオレはバーガーとスプライト(・・・長くて読めないからサイダーと呼ぼう)を受け取り、テーブル席についた。
包装紙を開けると、いかにも高級、ブルジョワといった言葉が的中するであろう匂いがフワっと飛び出す。
ああ・・・至福の時だ。実にいい。実に上級国民であるオレ様にふさわしい香りだ。
胃袋が限界を超え、バーガーを求めて腹がギュルギュルと音を立てる。
オレはバーガーに勢いよくかぶりついた。
ジュルッ、ジュルルルルルル・・・
勢いよく上等な肉を吸いこむ。口の中には、ブワッとワイルドな匂いとパソッとした食感が広がった。うむ。実に美味い。
オレは綺麗にバーガーを食べ終わった。しかし、これはどうにかならないのだろうか。
どうしてもバーガーを食べると、包装紙に邪魔なパンがべったりと貼り付いてしまう。
これは手に付くとベタベタして、とてもではないが気持ちがいいものではない。
今度手に付いたらあのクソッタレバーガーショップをストーカー法案で訴えてやろう。よし、そうしよう。
そうしてオレはいつものようにアンチを懲らしめるため、ネカフェに向かって歩きだした。