◆せいじ…

「猿(岐阜)!次は川越藩(所沢)攻めじゃ!」
 「御館様、いよいよでございまするかっ」

「そうよ、あの米問屋Kの助とかいう雑魚もまとめて手打ちにしてくれるわ!」
 「御館様、あの者は近頃米相場で儲けておるという噂を聞き及びまする」

「そこじゃ気に入らんのは。あやつワシの楽しみである米相場を荒らし回っておると言うではないかっ」
 「御意っ!」

「猿!早々に川越藩(所沢)攻めの手配を致せっ」
 「はっ!ところで三河の狸殿にはお声がけはどういたしまするか」

「愚か者めが!狸は先日、交わりを断じたはずじゃ。川越藩(所沢)ごときワシと猿で攻め滅ぼしてくれるわ」
 「御意っ!」


『 鳴かぬなら 頃してしまえ 時鳥』
拠、織田・せいじ