>>743
コンプレッサーにピストンはないとかいう話は置いといて、その熱々の空気を
作るのにどんだけのエネルギーを使うのかって話だよ。

上で紹介していた図で、「消費電力が500Wで済む!」って書いてたけど、
500Wってのは、1時間で43万カロリーの熱を発生させるエネルギーだぞ。
水4.3リットルの温度を100度上げる事ができる。
大き目のヤカン一杯の氷水を沸騰させるくらいのエネルギーで、沸いたヤカンを
置いとけば1時間はお部屋あったかいよねって話。
でも同じヤカン一杯のお湯を沸かすなら、ガスの方がずっと効率的だよねって話。
なにしろ電気にする時点で50%ロスしてるんだからね。

ヒートポンプってのは要するに、夏の冷房の逆をやっている。
ボイルシャルルの法則によって、一定量の気体の体積と温度は反比例するので、
空気に圧力をかけると温度が上がり、その熱くなった空気を室外機で
外気温くらいまで冷やして、それを室内で圧開放すると温度が下がり、その冷気を
室内に送るのが夏のエアコン。
これを室内屋外逆でやるのが、冬のヒートポンプ暖房。
暖房に使う時には温度が下がった空気を外気温まで温める必要がなく
新しい空気を使えばいいだけなので、その分冷房よりエネルギー効率はいいけど、
使った分以上のエネルギーを生み出している訳ではない。

夏にクーラーガンガン使っている時の電気代を考えれば、理想的な暖房方法では
ない事がわかるだろう。電気を使う暖房としては効率的と言うだけの話。
オール電化を売りたい電気屋さんが熱心に押しているだけで、暖房としては非効率なもの。