きょうの国内市況(7月10日):株式、債券、為替市場
Bloomberg News
2018年7月10日 16:17 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-07-10/PBN2K06JIJUP01


日本株3日続伸、円安好感とバリュー株見直しー輸出や素材、石油高い
赤間信行
2018年7月10日 8:02 JST 更新日時 2018年7月10日 15:51 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-07-09/PBMEPN6JIJUO01
沈黙の米大統領に安心感、決算発表近づき企業業績への期待感も
大引けにかけ失速、10日は8日に続きETF決算多いとの指摘

セゾン投信の瀬下哲雄運用部長は、「トランプ米大統領から貿易問題に関し追加的な
ツイートが出てこないことで安心感が強まり、先週大きく売り込まれた日本株の反発につ
ながったと」と指摘。直近の株安で160億ドルの対中国追加関税第2弾の発動までは織
り込み、「短期的にはグローバルで株高などリスク選好が続きそう」との見方を示した。

きょうの日本株は輸出や素材セクター、米国の金融株高や金利上昇も後押しした金融
セクター中心に買いが先行。日経平均は一時269円高と3営業日連続で上げ幅が200円
を超す場面があった。大和証券投資戦略部の三宅一弘株式ストラテジストは、「米中両
国に貿易摩擦のあつれきは残っても、市場は経済発展を維持したい中国が米国との対立
姿勢を強めるとはみていない。結果として世界経済は減速しないと見方から前週までの
株安の揺り戻しが続いている」と言う。

  終日堅調な値動きを見せたのが、安川電機といったFA関連も含まれる電機株など輸
出セクターや素材セクター。円安、今後の決算発表を見据えた業績期待に加え、みずほ
証券の倉持靖彦投資情報部長は「前週末に米中貿易問題の回答がいったん出て、
米国でバリュー株に見直し買いが入ったことを日本株も評価した」とみていた。きょうのTOPIX
グロース指数が0.1%高にとどまったのに対し、バリュー指数は0.4%高だった。

  一方、大引け直前に日経平均はおよそ100円、TOPIXは7ポイント上げ幅を縮小するな
ど失速。SMBC日興証券によると、8日に続き10日は指数連動型上場投資信託(ETF)
の分配金支払い基準日(決算日)が多く、ETFでは一般的に各銘柄の権利落ちのタイミン
グで先物を買い建てて再投資し、分配金支払いの際に当該先物を売る動きがあるとしている。


債券は下落、リスク回避後退で売り圧力−20年入札控えて超長期債安い
三浦和美
2018年7月10日 8:11 JST 更新日時 2018年7月10日 16:00 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-07-09/PBL7ZS6JTSE901
長期金利は0.035%、新発20年債利回りは0.48%にそれぞれ上昇
ドル・円相場上昇、金利が低下する環境ではない−パインブリッジ

 パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「海外金利を気にしながらの展開。
ドル・円相場も上昇してきており、金利が低下する環境ではない」と指摘。また、「20年債入札では
なるべく0.5%近くで買いたいという感があり、調整の動きが出やすい。入札までは超長期債が売ら
れる展開が見込まれる」と言う。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、5年債入札の結果について「可もなし、不可もなし」
と指摘。「マイナス利回りで国内勢の買いはほとんど期待できず、海外勢の主な投資対象は短期か
ら残存2年にかけてのゾーンになる」と言う。