隊長は一定の冷静さを保ちながらも連邦の反撃に驚いていた。
(あいつら、新兵器を引っ提げてくるとはな。もう少し警戒しておくべきだったか……)

白兵専用の強力なショットガンを構えて数人の部下と共に戦艦の廊下に出る隊長。
しかし、ノーマルスーツを着た数人の連邦兵士の放つ弾丸の前にいとも簡単に倒れてしまう。

「……ベラとは朝、会ったきりか……もっと楽しんでおくんだったな…………」

隊長の言葉に一人色違いのスーツを着た兵士が詰め寄る。
「ベラ!?おい、どういうことだ!?セシリーはどこにいる!!」

しかし彼は即死。近くで銃を構えた他の隊員に一定の銃撃を負わせると、すぐにセシリーの下に案内させた。


隊長の部屋ではセシリーが今か今かと待ち望んでドアを見つめている。

「シーブック……!」

その時、凄まじい銃声と共に穴の空いたドアは蹴破られ見慣れたスーツ姿の男が入ってきた。

「シーブック!!」
「セシリー!!」

ヘルメットのバイザーから見える実直で整った顔立ちの少年は案内役の兵士に止めを刺すと、セシリーに駆け寄りバイザーだけを開いて顔を見せる。
しかし、その時妙に鼻を突く臭いに襲われる。

「セシリー?これは……」

目を逸らすセシリー。

しかし、新たな足音が迫り来る。

「想い人の登場か!!感動の再会中に悪いけどここでお開きだよ!」

ノーマルスーツ姿のレイラが銃を構えて入っていくるがニュータイプであるシーブックの反応速度には勝てず、銃弾を受けて倒れる。
血液と人工肛門内にあった大便がせめてもの抵抗のようにシーブック達の顔に飛び散っていく。