現在までの経済成長−一人当たりGDPの順位は下がり続けている

一人当たりGDPは生活水準の目安の1つと考えることができる。日本の一人当たりGDPは、高度経済成長期を経て、国際的にも高い水準となっている。1995年には米国ドルで換算した一人当たり名目GDPがOECD加盟国中3位となった。しかしその後は、名目GDP成長の停滞等によりその順位は低下し、2013年には19位となっている。現在のこの水準は、イギリス、フランス、ドイツといった欧州主要国とほぼ同程度である。ただし、ほかの主要国は緩やかながらも一人当たりGDPは増加しているのに対して、日本は1990年代半ば以降ほぼ横ばい、やや低下気味となっている。現状のまま推移した場合には、世界の中で豊かな国としての地位を保っていくことは徐々に難しくなっていくことが想定される。