>>943
そこは面白いところよね
絶対核家族を採用し、親子のつながりが希薄だった英米で、親子の同居がものすごく増えてる
単に経済的な理由に加えて、白人の人口割合の低下、つまりヒスパニックとアフリカ系の人口割合の増加が影響してる
ヒスパニックは共同体家族、アフリカ系は母系アノミー家族だから、絶対核家族に比べ親子の繋がりが強い

ただ、トッドの研究では、もっとも重要なのは近代化過程の家族構造で、
近代化以後の家族構造は、もちろん加味はされるが、重要視はされない
日本も今でこそ核家族が多いけど、近代化という激動の移行期に直系家族が主流だったことが、今の日本の文化に強く影響を与えてる

とはいえ、もう少しトッドには研究者として活動し、家族構造の変化を分析して欲しかったんだけど、
研究所を定年してからは、今までの決算的な活動のほうに終始しちゃってるから、あまり新しいものは期待できなさそう
そして残念ながら、この分野はトッドに続く学者が取り立てて出てきてない