郵政民営以下以前の日本には、郵便貯金が抱える世界最大の巨額資産を
「第二の予算」「第二の財布」として国が利用する権利があった。

そのおかげで今ほど財政難を心配することなく、
公共事業をさかんに展開することができた。

財政投融資と郵便貯金の紐付けを廃止した結果、日本という国は、
札束がぎっしりつまった郵便貯金という財布を失い
国民から税金をかきあつめなければならなくなった。

増税が行われ、公共事業はきりつめられていった。

壊れそうな橋も、道路も、トンネルも放置されるようになった。

日本と、日本人は、どんどん貧しくなっていった。

株価だけがつり上げられ、大半の国民の苦境を尻目に、
投資家ばかりがウハウハ喜ぶ時代になってしまったのである。