ユネスコ(国連教育科学文化機関)は7日、米国のオープンAIとメタが開発した生成AI(人工知能)に関する調査結果を公表した。AIが作成した文章には女性への明白な偏見があるとして、AIが持つ強いジェンダーバイアスを警告した。各国政府に対して、AIの開発に携わる女性の割合を増やすなどの対策を求めている。


 報告書によると、ユネスコは昨年から今年にかけてオープンAIの2種類の生成AIと、同社と競合関係にあるメタの生成AIを使って、AIが作成する文章が示す性別や性的指向、人種に対する偏見を調べた。

 性別や人種など異なる属性の人物を主人公にした物語の作成を指示すると、いずれのAIも「エンジニア」「教師」「医師」など社会的地位が高いとされる仕事を男性に与える傾向を示した。一方、「使用人」や「料理人」「売春婦」など社会の中で伝統的に低い地位に見られてきた職業を女性に与える傾向が強かった。メタのAIでは、女性は男性の4倍の頻度で家事労働者として描かれたという。

Yahoo!Japan/朝日新聞デジタル 3/8(金) 7:30配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/ceb042f65a0576452387a47889edb097ee6374e8